第 3701 号2019.12.29
「お孫ちゃんに会いに行く」
姫ぷー(ペンネーム)
予定日より10日早く初孫ちゃん誕生。〇ちゃん(お嫁さん)は大阪に里帰り出産。私は関東に住む。
無事に産まれたことに安堵はしたものの、すぐに会いたいという感情はわかなかった。 いや、会いたいけれど、自分がはしゃぎ過ぎてはいけないと、気持ちを押しとどめたという感じかな。感情のままの発言や行動を後になって後悔することが多い私は、今回は慎重に慎重にと自分に言い聞かせた。 では一般的にはどうするのが「いいお姑さん」なのか?ネットに回答を求めたのが間違いだった。面会は病院で手短に、という意見があれば、産んだばかりの疲れたところに押しかけられて嫌だったという投稿。実家に来られるのも迷惑派から、すぐに会いに来てくれなかったと後々恨まれる義両親。余計混乱の海に投げ込まれた気分。 実家のお父様は目の調子が悪く療養中と聞いては実家に伺うのもためらわれるしなあ・・と考えているうちに、退院の報。今は出産後の入院日数も短くなっているらしい。 「早く会いに来て」という〇ちゃんからのメールに勇気をもらい、実家にお邪魔することになった。訪問の日程、時間帯、持参する手土産にまで気を遣いに遣った(つもり)の「お孫ちゃん対面計画だったが、結果的には向こうの心遣いに甘える形になってしまい完全に私の空回り状態。いざ、当日。持参した手土産はパンが好きな〇ちゃん(実家はパン屋と聞いていたので)に喜んでもらおうと、巷で流行りの高級食パンとジャムのセットにし意気揚々と出掛けた。玄関先で手提げ袋を見て息子がボソっと「××って大阪が発祥って知ってた?」「・・・知りませんでした・・・」涙。そんなこんなで、やっとこさ会えたお孫ちゃんの寝顔はまったくもって無垢で愛しくて、さっさと会いに来なかったことを後悔したのでした。